REPORT
活動レポート
たくさんの「ありがとう」と出会う非日常の"晴れ舞台"
身体・精神・知的障害者、ひきこもり、ホームレスの方々
など、様々な理由から社会参画することが難しい方々が、JリーグやBリーグなどのスポーツ、音楽・映画などの
エンターテイメントの会場などのワクワク・ドキドキの
"晴れ舞台"でお仕事を体験。 4時間程度の簡易な仕事の体験で、参加者した方々に「交通費」として2,000円を支給しています。
働く中でお客様から頂く「ありがとう」という言葉が、彼らの自己肯定感を向上させ、その後の意識と行動に変化をもたらします。 また働く対価を得ることでモチベーションがあがり、一般就労はもちろんですが、積極的に外出したりと、アルバイトやボランティア活動を始めたりと、小さなステップアップにもつながっています。
全国の障害者数
18歳~64歳の
障害者の在宅者数
日本の障害者数は身体436.0万人、知的 109.4万人、精神419.3万人の合計約964万人。そのうち18歳~64歳の在宅者数は身体101.3万人、知的 58.0万人、精神217.2万人の合計 約377万人にものぼります。
※ 厚生労働省 「障害者の就労支援対策の状況」
B型事業所に通う
障害者の月額平均工賃
同時給換算額
就労継続支援事業B型の福祉事業所に通う障害者の方々の平均工賃16,507円。これは健常者で言うと"給料"に当たる金額です。時給に換算するとわずか約222円でしかありません。
※ 厚生労働省「令和3年度工賃(賃金)の実績について」
企業の障害者実雇用率
全国平均
法定雇用率(2.3%)の達成企業の割合
現在日本において、18歳以上65歳未満身体・知的障害者数は159.3万人、精神障害者数は25歳以上65歳未満で192.6万人。合計は351.9万人ですが、そのうち民間企業や公的機関で雇用されている方は69.7万人。
※ 厚生労働省「令和4年 障害者雇用状況の集計結果
障害者の社会参画の機会と、働くことに関する選択肢が著しく少ない
工賃と障害者年金だけでは、自立した生活が困難
企業の5割が障害者雇用率を達成できていない現実
就労体験プロジェクトは、2012年 Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)のクラブ、横浜FCからスタートしました。
その後、当プロジェクト主催のNPO法人ピープルデザイン研究所が、2014年に神奈川県川崎市と「ピープルデザインの考え方を活用した賑わいのあるダイバーシティなまちづくりの実現」で包括的な連携・協力協定を結んだことをきっかけに展開を拡大。川崎市健康福祉局と連携し、Jリーグ 川崎フロンターレやBリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)川崎ブレイブサンダース、さらにはロックフェスや映画上映会、地域イベント等にも展開を広げてきました。
これら川崎市において行政・企業・団体・スポーツクラブと創り上げたモデルを全国に広げ、障害者とはじめとするマイノリティの方々の社会参加の機会を生み出しています。
神奈川県川崎市における
これまでのプログラム参加者
※ 2014年7月から2022年3月までの実績
3107人
神奈川県川崎市における
一般就労者数
※ 福祉事業所に通う障害のある方が、
就労体験参加に参加し一般就労を果たした数
※ 2014年7月から2022年3月までの実績
273人
国や行政からの補助金には
頼らない、持続可能な運営
短期間・短時間の気軽な
就労機会、社会参画の創出
ワクワクするジャンルのお仕事
を体験する機会
VOICE
参加した人たちの声
参加した女性の声
参加した女性の声
参加した男性の声
参加した女性の声
参加した男性の声
イベント記事はありません。
全国の参加者数
展開地域 15箇所
※ 2023年3月末時点
1394人
東京都
渋谷区・港区・新宿区・中野区
北海道札幌市
新潟県新潟市
障害やハンディの有無に関わらず、自然に混ざりあい
誰もが当たり前に働いている日常へ
働くことを通じて、喜びや学びを得て社会参加し、生きがいを持てるきっかけとなる機会と、いつでも気軽に参加できて、一度失敗をしてもまた戻ってこれる場所をつくり続けていきたいと思います。
現在、就労支援事業者や、福祉事業所等が抱えている課題は、障がい当事者である利用者さん達の社会参画の機会が著しく少ないことです。 またこれまで、こうしたスポーツや音楽・映画などのエンターテイメント”晴れの舞台”においては、障がい者は常に招待されるだけでした。実際に「働きたい!」という意欲を持った人達がいても、こうした体験の機会は、全くありませんでした。 私たちが学生時代にアルバイトをしようと思った時に、色々なジャンルの職業や、働く場所の選択肢があって、その中からやってみたいと思えるものを選んで働いてみた様に、彼らにも色々なジャンルの職業や場所で、働く体験・経験をしてもらいたいと思っています。 このプロジェクトを通じて、障がい者の方々の社会参画の選択肢を増やしてあげることが必要です。 それと同時に、「これならやってみたい!」と思わせる様な、ワクワクするジャンルのお仕事を体験する機会を用意して上げることも必要です。 参加した障がい当事者の方々が共に働く仲間やお客様から「ありがとう」と言われることで、誰かの役に立ち喜ばれることを覚え、自信や誇りを身につけていき、その自信が能動的な行動へとつながっています。 これまで人前に出る経験や一般の不特定多数と関わる機会が少なく、その経験が乏しかった人も、この体験を機に人前に出たことが自信となり、 社会参加に向けた第一歩を踏み出していきます。 また、福祉事業所に通う障がい者の方々の平均工賃は、就労継続支援B型事業所では16,369円、時給に換算するとわずか約223円でしかありません。※「令和元年度工賃(賃金)の実績について」厚生労働省 彼らが就労体験に参加し、4時間程度の仕事で2,000円を得ることは、現在の時給(223円)を考えると、大変大きな収入となります。 就労体験に複数回参加し、事業所の工賃プラスα の収入を得た方からは、「妹に誕生日プレゼントを買いました」、「母の日に花をプレゼントしました」、「いままで欲しくても買えなかった時計を買いました」など、たくさんの素敵な報告がありました。「働いてお金を得る」ということも、この体験を通じて得られる、大事な経験の1つだと考えています。